日産モコの純正スピーカーに、スーパーデッドニング施工
本日のブログネタは久々のお車・・・
実はこの車はアライブのお客様にお貸しする代車です(笑)
昨年の4月頃に長年代車として活躍していたミラからこのモコに乗り換えました。
ヘッドライトをLEDにしたりヘッドユニットを交換したり、純正のツィーターと純正リアスピーカーを付けたりしてあとはメインのスーパーデッドニング施工と思っていたのですが・・・
その後立て続けにお客様の代車として活躍する事となり、なかなか施工するタイミングがなくずるずると1年以上経ってしまいました(汗)
ここ最近久々にアライブに常駐していて、明日からまたお客様の代車としてしばらくの間帰ってこなくなるので、今しかないと思いスーパーデッドニングの施工を決行!!
このモコにはツィーターが付いていなかったので中古の純正ツィーターを購入して取り付けています。
まずはドア内部を丁寧に脱脂処理。
中古車なのでドア内部には長年の汚れが蓄積されているだろうと思っていましたが、意外と汚れが少なくて脱脂処理もスムーズに進行しました!!
車種や使用環境にもよりますが、汚れの蓄積具合によってはこの脱脂処理だけで1時間以上かかる時もあります(汗)
「どうせ見えなくなるとこやから適当でいいやん」って思う方もいるかもしれませんが、この地味でどうでもよさそうな脱脂処理の作業を舐めてはいけません!!
何のために脱脂処理をするのかというと、アウターパネルの響きをコントロールするためにこの面に制振材を貼り付けるのです。
制振材としての役割を果たすためには、制振材がアウターパネル裏に確実に密着して剥がれない事が重要です。
貼り付ける面に砂埃や油汚れが付着していると密着するどころか後に剥がれてきます。
密着性が悪かったり剥がれたりするようでは制振材を貼り付ける意味がありませんね。
後に剥がれ落ちるようでは、ただのゴミをドアの中に入れてるだけとなってしまいます(汗)
何のために制振材を貼るのか・・・、それはスピーカーの音を良くするためにです。
言い方を変えれば、制振材はスピーカーの音を良くするという目的の手段ですね。
音を良くするための手段の一つである制振材が簡単に剥がれ落ちるような手抜き作業をして、目的が達成できますか?
『何のために制振材を貼り付けるのか?』という本当の意味と重要性を理解していれば、一見どうでもよさそうな脱脂処理のような地味な下地作業の手を抜く事は絶対に出来ないはずです。
そもそもデッドニングの本当の重要性を理解していれば脱脂処理等の下地作業の手を抜く事は出来ないはずですけどね。
話が脱線しそうなので(もうしてるけど(笑))、もといっ!!
インナーパネル側も丁寧に脱脂処理をします。
ビニールを固定していたブチルもすべて綺麗に除去します。
重要な下地作業が終わり、ここからが実際のスーパーデッドニング施工のスタートです。
アウターパネル裏を指先でコンコンと叩きながら制振材を貼り付けるポイントを探っていきます。
ちなみに叩いたパネルの音を聞いているのではなく指先に伝わる微妙な振動を感じ取って判断しています。
ただ、この感覚は絶対に誰にもわかりません。
多種多様の車両を何百台と施工してきて培った感覚でもあり、その根底は約30年のギター歴が元となっています。
ギターを弾いていると弦の響きがギター本体に伝わり、その響きが指先から身体へと伝わっていきます。
この感覚はギターの音を聞いているだけでは判りません。
ギタープレーヤーだからこその感覚です。
だからスーパーデッドニングは見た目の貼り方は真似できても出来上がる響きは絶対に真似できないのです。
おっと、また脱線してしまった(汗)
敢えて適当にカットした制振材の中から最適な物を選んでポイント部分に貼り付けていきます。
貼り付けた後はヘラでしっかりと押さえ付けて密着させます。
ただペロンと貼るだけでは意味がありません。
制振材をさらに小さくカットして響きの微調整をしてアウターパネル側の施工は完成です。
ドアの下の方にも貼っています。
軽自動車はドア内部の幅が狭く、下の方は手が入りづらくヘラで押さえるのも至難の業です(汗)
さらにサービスホールの縁で腕が傷だらけになるので、緑の養生テープを貼って保護しています。
スピーカー裏の背圧があたる面に貼り付けるオーディオテクニカの吸音材です。
緑色の耐熱ボンドを吹き付けて吸音材が剥がれない様に粘着を強化します。
この吸音材を貼る事によりスピーカー裏から出た音の反射音を防ぐ事が出来ます。
中低音域の音のぼやけが消えて明瞭感が増す効果があります。
続いてサービスホールを塞ぐ為のカバーをゴム質の制振材を利用して切り出します。
サービスホールの縁にも耐熱ボンドを吹き付けて粘着を強化します。
ゴム質の制振材をヒートガンであぶりながら、インナーパネルの凹凸に沿ってしっかりと貼り付けていきます。
いよいよここからクライマックスの工程に突入します!!
スピーカーを取り付けてエンジンをかけ、実際に音楽を鳴らします。
手の裏でインナーパネルに触れてスピーカーから伝わる響きを感じ取り、制振材を貼り付けるポイントを探ります。
まずはスピーカーに近い振動が強く
感じ取れるところから制振材を貼り付けます。
インナーパネルの響きを整えることにより、埋もれて聞こえなくなっていた音が蘇えり、逆に出過ぎていた耳障りな音が抑えられ、いつまでも聴いていたくなるサウンドになります。
闇雲にただ制振材を貼るだけでは音が変わるだけで、それが良い音なのかどうかは施工の結果次第です。
といっても良い音なんて基準がなく人それぞれなので、音が変わればそれが良い音と思えば良い音なのかもしれませんが・・・
カーオーディオの専門店として、また音のプロとして、
『良い音になるかどうかは結果次第』
『音が変わったからそれが良い音だ』
これってプロと言えるのでしょうか?
金額に関係なくお金を頂いてもいいのでしょうか?
プロならば明確な自分が拘る音があり、またその拘る音を作るための根拠を示すべきではないかと思います。
あとはその拘る音が、その示した根拠が、好みか共感できるかはお客様に決めて頂くしかありません。
アライブがカーオーディオ専門店という名の音のプロとしてブレることなく一貫してご提供する音は『いつまでも聴いていたくなる心地良いサウンド』です。
それは車種に関係なく、また純正スピーカーでも高価なスピーカーでも、その根底のサウンドは全て同じです。
そしてその音つくりの根拠は・・・
をご覧ください(笑)
以上でフロントドアのスーパーデッドニング施工は全て終了です。
最後にサウンドチェック・・・
やはりリアドアもやりたくなりますね(笑)
次は『スーパーリアデッドニング』です!!
(フロントドア左右)
午前中にお越し頂きますと18時頃のお引き渡しとなります。