180CROWNにDLSスピーカー取付
今週一週間はこの車に付きっきりでした。
もともとはスーパーデッドニングのみの施行でお申込み頂いていたのですが、お申込みの時点でスピーカー交換とデッドニングを既に施行済みということでしたので、現状の状況を確認するために一度ご来店頂きました。
他店等で既にデッドニングを施行済みの場合は、施行済みのデッドニングを全て剥がしてからスーパーデッドニングの施工を行います。
その場合剥がし代金が別途必要となってしまうのですが、ベッタリと制振剤を貼るようなデッドニングを施していると剥がす作業にかなり時間を要しますので、施行済みのデッドニングの程度によって金額が変わってきます。
今回はスピーカーを交換済みでしたので内張りを外す前に現状の音の確認をしました。
すると右のスピーカーから音楽とは別になにやら『バリバリ、ガサガサ』という異音が聞こえてきます(汗)
嫌な予感を抱きつつ内張りを外してみると・・・
予感的中!!
スピーカーが壊れていました(汗)
この状態でスーパーデッドニングを施したところで施工する意味がありませんので、オーナー様と相談した結果スピーカーも交換することとなりました。
交換するスピーカーはアライブ定番の・・・
内蔵アンプ駆動でのシステムバランスを考慮したチョイスです。
もちろん「スーパーインナーバッフル」を制作し、スピーカーユニットのクオリティーを100%活かす取り付けを行います。
純正アンプの側にRS6.2のパッシブネットワークを設置し、パッシブネットワークからフロントドアスピーカー、ツィーターへスピーカーケーブルを新たに引き込んで接続します。
サウンドシャキットはもともと装着済みでしたので敢えてこのシステムでの設置です。
施行済みのデッドニングを全て剥がし、ドア内部を丁寧に脱脂処理。
アウターパネル裏にベース音の余韻を奏でるようなポイントに制振材を貼付けしっかりと押さえていきます。
スピーカー裏から出る音の反射を防ぐためにアクワイエ吸音材を貼り付けます。
スーパーデッドニング作業は一旦ここで中断し、スーパーインナーバッフルの制作にとりかかります。
この赤いインナーバッフルはもともと装着されていたアルパインのインナーバッフルです。
もちろんこのインナーバッフルは使用しません。
スーパーインナーバッフルは取り付けるスピーカーとドアに合わせて一から制作していきます。
内張り内に収まる範囲内でバッフル面を出来るだけ大きく取れる形状で制作します。
純正スピーカー位置を基準に固定位置を決めます。
スーパーインナーバッフルをしっかりと固定するためにボルトで固定するのですが、新たに開けるボルト穴の位置を決めます。
スーパーインナーバッフルの角を丸く加工し、スピーカー穴裏面はスピーカー裏の背圧がスムーズに抜けるようにラッパ状に加工します。
スピーカーをボルトで固定する為の鬼目ナットを埋め込む穴を開けます。
制振塗料『ダイポルギー』を何回かに分けて塗りこみます。
バッフル自体の余計な共鳴音を消す目的で防水効果もあります。
各穴に鬼目ナットを埋込みスーパーインナーバッフルの完成です。
スーパーインナーバッフルのスピーカー穴裏をラッパ状に広げたので、その直径に合わせてドア側のスピーカー穴の直径を広げます。
赤斜線部分をカットします。
カットする際に鉄粉がドア内部や車両側に飛び散らないようにしっかりと養生しておきます。
カット面のバリを取り、更に手で触っても切れない程度までペーパーで削ります。
スーパーインナーバッフルをステンレスキャップボルトを使用してしっかりとドアに固定します。
スーパーインナーバッフル内部にはコーキング処理を施し防水効果を高めます。
これでスーパーインナーバッフルがドアに一体化されました。
この接合部分が曖昧な固定だと取り付けるスピーカーユニットのコーン紙の動きが半減し、結果出る音のクオリティーも半減してしまいます。
スピーカーユニットも同じくステンレスキャップボルトでしっかりと固定します。
この時点で音出しが可能ですので、ある程度の音量で数時間鳴らしっぱなしにしてエージングを行います。
その間に次の工程へ。
最適な位置と角度に合わせてリングを固定します。
左右の角度は車室内の環境に応じて個々に決めています。
制振塗料『ダイポルギー』を塗りこみツィーターの音に悪影響を及ぼす余計な共鳴音を防ぎます。
今回はもともと純正で貼り付けられていた生地を再利用しました。
ピラー裏には吸音材を貼り付けます。
ここからスーパーデッドニングの続きです。
サービスホールをゴム質の制振剤を利用して塞ぎます。
実際に音楽を鳴らしスピーカーからドアのインナーパネルに伝わる振動を、音楽全体のバランスを整えるような感じで制振剤を利用しドアの振動をコントロールしていき完成です。
以上で全て完成です。