MAZDA CX-3 BOSEサウンドシステムに、スーパーデッドニング・フロント&リア同時施工と、スーパーチューニングも同時施工。東京都
先日はこちらのCX-3に『スーパーデッドニング・フロント&リア同時施工』をさせて頂きました。
ちなみに今まで施工させて頂いたCX-3は全て『スーパーデッドニング・フロント&リア同時施工』です。
CX-3の定番メニューとなっています(笑)
オーディオはマツダコネクトで、純正オプションの『BOSEサウンドシステム』の仕様です。
BOSEシステムの場合は基本的にスピーカー等のユニット交換は不可能です。
仮にスピーカーを交換してもシステムバランスを大幅に崩してしまいますので逆効果となります。
今回はお客様のご要望で、『スーパーデッドニング+αでBOSEシステムを最大限に活かす施工を』との事でご依頼いただきました。
もちろんユニットは一切変更せずにそのままの状態です。
まずは一番重要な箱の響きの基礎作りのスーパーデッドニングは必須です。
スーパーデッドニングでドアの響きをコントロールして埋もれている音を引き出し、出過ぎている音を引っ込め、音楽全体のバランスを整えしっかりとドアを響かします。
ドア自体はこれで心地よいサウンドを奏でるようになりBOSEシステムの本来のサウンドが出るようにはなったのですが、ドアには当然ですが内張りが装着されています。
実はこの内張りがせっかく良い響きとなったドア自体の邪魔をするのです。
内張りは基本的にペラペラのプラスチックで作られています。
また曲面をを多用して車内のインテリアにマッチした立体的なデザインとなっていますので、ドアと内張りの間には空洞がたくさん存在しています。
スピーカーの音を鳴らすとドア自体が響きます。
音量を上げるとその響きも大きくなります。
スーパーデッドニング効果でドア自体がきっちりと響くようになっているので、施工前よりもかなり音量を上げても問題ないですし、サウンドが心地よくなっているので自然に音量が上がってきたりもしますし上げたくもなります。
そのドア自体の振動がペラペラのプラスチック製の内張りに伝わり、余計な共鳴音を発生してしまいます。
せっかくスーパーデッドニング効果でドア自体が心地よいサウンド奏でるようになっているのに、内張りの共鳴音が邪魔をしてしまうのです。
またドアと内張りの間の空洞に音が溜り、本来出ていくべき音が内張り内の音溜りに引っ張られ、音抜けが悪くこもった様な音になることもあります。
これらを改善する施工法が『スーパーチューニング』というメニューです。
これは内張り自体に施工する施工法です。
施工内容としては、内張り裏全面に制振塗料『ダイポルギー』をしっかりと塗り重ねて内張り自体の共鳴音を無くします。
更に要所要所の内張りの空洞部分に吸音材を貼り付けて音溜りを消し去ります。
スーパーチューニングはスピーカー交換時に交換したスピーカーユニットのクオリティーをさらに発揮さす目的のメニューですので、標準装備の純正スピーカーの場合は純正スピーカー自体にそこまでのクオリティーが期待できませんので基本的にお勧めしていません。
ただBOSEシステムの場合はやはりそれ相応のスピーカーユニットですので、ご要望があればおすすめさせて頂いています。
ではまずはスーパーデッドニングから。。。
CX-3のBOSEシステムはフロントスピーカーがリアスピーカーのウーファーの役割をしていて、デッキの前後バランス調整でリアスピーカーのみ鳴る状態にしてもフロントスピーカーから低音域だけは鳴っています。
これはBOSEアンプ内部でそうなるようにセッティングされ出力されているからです。
ですのでスピーカーを変えてしまうとBOSEアンプのセッティングには合わなくなるので逆効果となり、結果スピーカー交換は不可能という事になるのです。
フロントスピーカーを外した部分です。
フロントスピーカーは樹脂パネルに装着されています。
マツダ車特有の樹脂パネルを外します。
樹脂パネルを外す前に窓ガラスを外しておく必要があります。
樹脂パネルを外すと大穴が空きますのでドア内部の作業はやりやすいですね。
まずはドア内部を丁寧に脱脂処理します。
アウターパーネルの響きをベース音の余韻が奏でるように制振材を貼り付けながら調整します。
制振材を貼るポイントは指先でアウターパーネル裏を叩きながら指先に伝わる響きの感覚で探っていきます。
あえて適当にカットしている制振材の中から程度な大きさの物を選別して貼っていきます。
大まかに貼った後は制振材をさらに細かくカットして微調整していきます。
スピーカーの背圧があたる部分に吸音材を貼り付け反射音を防ぎます。
樹脂パネルを装着。
背圧があたりそうな鉄板部分にも吸音材を貼っておきます。
音楽をかけるとスピーカーの振動が樹脂パネルの方へ伝わっていきます。
樹脂パネルの響きを音楽全体のバランスが整うように制振材を貼りながら調整していきます。
その制振材を貼るポイントは、手の指の背面を樹脂パネルに触れて響きを感じ取りながら探っていきます。
ポイントが決まるとこのケースの中から適当な大きさの制振材を選んで貼り付けます。
押さえ終わると次のポイントを探り同様の作業を繰り返していきます。
この制振材は車両側(ドア内部等)のメンテナンスを行うときに邪魔になるような部分には一切貼っていません。
続いて『スーパーチューニング』です。
内張り裏です。
白い物体は『シンサレート』という吸音材です。
これはもともと純正で付いています。
まずは内張り裏全面に制振塗料『ダイポルギー』を塗るための下準備をします。
密着性が良くなるように専用のペーパーで内張り裏全面に傷をつけていきます。
この工程は地味で単純な作業ですが結構時間がかかります。
しかし絶対に手を抜いてはいけない非常に重要な工程です。
手を抜いて適当なことをすると後で制振塗料がポロポロと剥がれてしまいます。
内張りは基本的に塗料が密着しにくい材質なので、なおさら手を抜けないのです。
次にダイポルギーを塗っていきます。
水で薄めながら塗り込んでいきます。
1回塗ってある程度乾燥させてから次は本塗りでたっぷりと塗り込んでいきます。
たっぷりと塗っておかないと制振効果が出ません。
完全に乾燥さすために一晩寝かせます。
夏場は結構早く乾くのですが冬場はなかなか乾きません(汗)
次の日は天気が良かったので外に並べてしっかりと乾燥させます。
ダイポルギーがしっかりと乾燥した後は、要所要所にそれぞれ違った吸音材を貼り付けていき『スーパーチューニング』の完成です。
以上ですべて完成です。